日本では5月といえば、ゴールデンウィック(GW)が日本では、5月と言えばゴールデンウイークが浮かびますね。
韓国では5月を「家庭の月」といい、いろんな特別な日があります。
まず、日本と同じく5月5日は「子どもの日」で公休日です。5月8日は「父母の日」、5月15日は「先生の日」、16日は「成人の日」で、残念ながら公休日ではありません。でも特別な日であるため、特別なイベントもたくさん!知りたい!韓国の5月!
☆☆☆ 「父母の日(オボイナル)」―両親に感謝の気持ちを捧げる日 ☆☆☆
韓国で毎年5月8日は「父母の日(オボイナル)」。日本には「母の日(5月の第2日曜日)」、「父の日(6月の第3日曜日)」と別々に記念日がありますが、韓国では「お母さんとお父さん」を合わせて意味する「オボイ」の日(ナル)に、両親へ感謝の気持ちを表します。儒教特有の観念「親孝行」の意識が強く残る韓国。それだけに「父母の日」は韓国人にとって特別な日と言えます。
実は1956年から1972年まで、韓国にも「母の日(オモニナル)」がありました。ところが1973年、「父の日もあってしかるべきだ!」という声が高まるや、政府は「各種記念日などに関する規定(大統領令6615号)」により、「母の日」を「父母の日」に改称。以来、現在まで性別を問わず親を敬う日として、贈り物と共に感謝の気持ちを伝えるようになりました。
もう一つの意外な事実は、「父母の日」は韓国で生まれた記念日ではないということ。キリスト教の四旬節(復活祭の46日前から始まる準備期間)初日から第4週目となる日曜日に、両親の魂に感謝するため教会を訪れる英国・ギリシャの風習に由来します。
カーネーションを贈る習慣は日本と同じ!5月8日には、色とりどりのカーネーションのブーケや鉢植えを販売する出店が街の至る所に出現し、とても華やかな雰囲気です。コサージュのように胸元に一輪あしらったお母さんたちの姿もよく目にします。
☆☆☆ 先生を敬い感謝を伝える「先生の日」 ☆☆☆
韓国で毎年5月15日は「先生の日(ススンエ
ナル)」。毎日学校で顔を合わせる先生や、かつての恩師を敬い、感謝の気持ちを伝える日です。もともとは1964年5月24日、「恩師の日」として始まりましたが、翌1965年に世宗(セジョン)大王の生まれた5月15日に日付を変更、名称も現在の「先生の日」に改称されました。
ところで先生を意味する韓国語「ススン」は、漢字で書くと「師匠」。偉大な功績を数多く残し、今なお韓国で国民的尊敬を集める世宗大王と関連しているあたりが、何とも韓国人の「先生(師匠)観」を感じさせます。
15日早朝、韓国の街頭では、いつもの手提げかばんにプラスして、花やプレゼントを手にした子どもたちの姿をあちこちで見かけます。通学路にある文房具屋の軒先は、一日だけの即席花屋に様変わり!きれいにラッピングされた一輪の花は、お小遣いで買ったのでしょうか?中にはお母さんに持たされた(?)豪華な花かごや贈り物の袋を抱えた子もいます。
「一人の立派な先生は、わが子の将来を決定付ける人生の羅針盤のような存在です」―。やや大げさにも聞こえるこちらの言葉は、韓国のあるインターネットショッピングサイトの「先生の日」特集のうたい文句。例年この時期になると、大型スーパーや百貨店には「先生の日」用の贈り物として様々な商品が並びます。
☆☆☆ 大人への第一歩を踏み出す日―「成年の日」☆☆☆
毎年5月の第3月曜日は、「成年の日(ソンニョネ ナル)」。満20歳になる若者に、成人としての自負心と責任を与える日として、1973年に制定された記念日です。日本の「成人の日」のように祝日にはならず、また各地で大々的な式典が開かれることはありませんが、韓国ならではの方法で、親しい友達や恋人、あるいは家族と一緒に、成人としての新たなスタートを祝います。
「成年の日」が誕生したのは比較的最近のことですが、成人したことを祝う儀式は、今から約1100年前の高麗時代から存在していたといわれます。「成年礼(ソンニョルレ)」と呼ばれる儀式のメインは、「冠礼(クァルレ)」と「ケレ」。「冠礼」とは男の子が「カッ」という冠をかぶること、「ケレ」とは女の子が髪の毛を結い上げて「チョッ(まげのこと)」を作りかんざしをさす行為で、どちらも公式的に成人したことを示す意味があります。20世紀半ばまでは韓国各地で行われていたという、成年礼。近年はめっきり減少しましたが、毎年いくつかの地方自治体では、こうした伝統的なやり方で「成年の日」を祝うイベントを開催しています。
さて、時代は移り変わり、現代の若者はどのようにして「成年の日」を迎えるのでしょうか?地域での「成人式」が一般的でない韓国では、友達や恋人など親しい人たちと一緒に過ごすケースが大半です。中でも特徴的なのはカップルの場合。男性は大人へのスタートを切った彼女に3つのプレゼントを用意するのです!その贈り物の内容とは…?
「成年の日」をどう過ごすのかというと、親しい友達同士で旅行に行きちょっと真面目に語り合う「MT(メンバーシップトレーニングの略、自然豊かな土地で合宿)派」や、この日ばかりは親に感謝の気持ちを伝え共に過ごす「親孝行派」など、実に様々。振袖にスーツ・羽織袴が定番の日本の「成人の日」とは大分異なりますが、いずれも記念すべき20歳の思い出として、いつまでも心に残りそうですね。
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関連サイト1: 父母の日 (http://www.konest.com/data/korean_life_detail.html?no=2098)
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関連サイト2: 先生の日 (http://www.konest.com/data/korean_life_detail.html?no=2099)
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関連サイト3: 成年の日 (http://www.konest.com/data/korean_life_detail.html?no=2100)
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