日本の「お年玉」vs中国の「圧歳銭」 その語源は? |
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お正月に子供が楽しみにしているものといえば、お年玉です。『お年玉』 目上の人が目下の人に贈るもので、その語源は
・年の賜物(たまもの)であるから「としだま」という説
・古くは餅玉を与えたために「年玉」の名前がついたともいう説
などなど、現在はお金を入れて贈るのが一般的ですが、昔をさかのぼるとこんな歴史があったんですね^^
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中国の子どもたちにとって、春節 (旧正月) の楽しみの1つといえば、「圧歳銭(yāsuìqián)」、(日本ではお年玉のこと)です。
圧は「押える」 歳は「年」の意味を表わします。
また、中国語で「歳(suì)」と「祟(suì)」が同じ発音であり、年始に大人が子供に金銭などを与えることで子供を襲う祟りが抑えられ、その一年を平穏無事に過ごすことができるという民間信仰から来ています。
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※ 豆知識:なぜ正月に厄除け?
古代の伝説によると、名を「祟」という黒い手をした妖精または妖怪がいました。この妖精が大晦日の夜にやってきて、眠っている子供の頭をなでったら、子供は熱を出します。熱がさがると、聡明だった子供が狂ってしまいます。
人々は「祟」が子供に害をなすことを恐れ、灯を燈し眠らず子供を守りました。これを「守祟」といい、「圧祟銭」の由来となりました。 |
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「お年玉」を入れる「ポチ袋」と「圧歳銭」を入れる「紅包」 |
お年玉はお年玉袋「ポチ袋とか祝義袋ともいう)に入れて、子供の名前を書き入れ、「おめでとう」の一言を添えて手渡します。「ポチ」の語源は、僅かとか心ばかりという古い 関西弁の「ぽちっと」、関東弁の「これっぽち」という言葉からきていると言われています。
“これっぽっち”→“少ないですが”
という謙虚なき気持ちで舞妓さんにご祝儀をあげていたのが始まりだそうです。
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子供達はこういう風にいう「恭喜发财!红包拿来!」(
gōng
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xǐ
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fā
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cái
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hóng
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bāo
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ná
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lái
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)訳すと「金持ちになっておめでとう!お年玉ちょうだい!」。この「紅包」がお年玉を表し、つまり、「圧歳銭」は「紅包」に入れて渡します。
中国ではお年玉だけでなく、結婚式の祝儀なども紅い紙袋に入れて出す習慣があります。なぜ「紅」かというと、赤い色は中国では「おめでたい色」なので、「財源茂盛」(財が盛ん)を象徴します。
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日本の「お年玉」vs中国の「圧歳銭」 相場はいくら? |
日本では、平成21年1月、正月にもらったお年玉の平均は30,738円。
学年別では小学校低学年が22,983円、
小学校高学年が30,769円、
中学生が44,249円だった。
一般的に簡単な方法として、年齢×500円や、「年齢÷2×1000円」などありますが、一般的なお年玉の相場は下記の通りです。
贈る相手の年齢 |
金額 |
幼稚園以下 |
2,000円前後 |
小学校低学年 |
3,000円前後 |
小学校高学年 |
4,000円前後 |
中学生 |
5,000円前後 |
高校生 |
7,000円前後 |
大学生 |
10,000円前後 |
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「新浪微博」 (sinaブログ)2011年1月のアンケート調査結果によると、
◆2011年のお年玉の合計金額は? (1元は約13円)
・1万元以上…………………… 4%
・5001~1万元……………… 8%
・1001~5000元……………50%
・1000元以下…………………38%
経済成長で中国のお年玉の金額も高騰し、日本を上回る勢いです。
家庭環境や経済状況によって大きく異なるが、1人の子どもがもらう金額はだいたい1,000~2,000元(1元は約13円)です。
平均収入が比較的に高い上海では、普通の勤め人の家でも最低200元は渡すという。ちょっと仲のいい友人の子供なら500元、特に重要な相手であれば1000元というケースもあります。 |
※ ここだけの話し
中国では、もちろん相場はあるにはありますがが、それよりも「その人が「いくら払えるか」で金額が決まるという傾向が強い。お金がある人はたくさん渡すし、ない人は少なく渡す。それが当然であるという考え方が強い。
言い方を変えれば、お金のある人は多く払うのが当然であって、払う能力があるのに少ししか渡さないのはケチで面白くない奴という評価になりやすい。だから自営業者でカネ回りのいい人とか、一定の社会的地位のある人は、その期待に沿って威勢よくカネを使うし、逆にお金のない人はそんな無理はしないし、それで周囲も何とも思わない。
ただしカネをたくさん払う人は、その分「立派な人」として周囲の尊敬を受けるというのもまた社会の暗黙のルールです。 |
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日本の「お年玉」vs中国の「圧歳銭」 その使い道は? |
ネットマイル調べによりますと、もらったお年玉については、下記の回答となっています。
自分が使っていい分は欲しいものがあった時に使う 51.8%
ぜんぶ貯金などにして使わない 21.3%
親に預かってもらう 10.1%
学年別でみると、「親に預かってもらう」は
小学校低学年では50.0%、中学年で12.3%、高学年で8.4%、中学生では4.8%となっています。
また、使い道についての自由回答では「ゲーム関連」「雑貨・文房具」「洋服」「本・マンガ・雑誌」が多く挙げられたほか、お正月らしい「福袋」というのもありました。
一方で「貯金する・使わない・一部使って残りはとっておく」という回答も多く、子どもたちの堅実な姿勢もうかがえる結果となりました。
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◆子ども任せにしたら、お年玉はどう遣う?
・学習用品に……………………15%
・好きなおもちゃなどを買う…… 28%
・意義のあること、寄付など…… 6%
・貯金……………………………24%
・その他…………………………27%
◆お年玉を財テクに利用するなら、どんな方法で?
・保険…………………………… 7%
・基金(ファンド)…………………20%
・株券…………………………… 9%
・金銀、コレクション………………16%
・その他……………………………48%
◆お年玉のうち、どれだけを財テクに回す?
・30%…………………………… 25%
・30~60%………………………16%
・60~80%………………………12%
・80%以上……………………… 47%
お年玉だけで1万元以上、日本円にしてざっと13万円以上も
“稼ぐ” 子どもがいるのはもちろん、それをちゃっかり財テクに回そうと、そろばんを弾く人が多いことも驚きです。
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